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2005年 02月 27日
腹をくくる
 これは、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)の佐久間さんが萌黄之座でおっしゃっていた言葉ですが、ここで引用させてもらいます。

 佐久間さんは、貿易の問題、特にそのルール(破ればその国は貿易ができなくなる=存続できない)を決めるWTOについての問題を扱っています。

 現状は絶望的です。一部の投資家がますます儲けるような仕組みがどんどんできていく。食のの安全とか、人権さえもその犠牲になっていく。世界は今そういう状況にある。

 大雑把に言うと、まずその、暗い、暗い部分を認識せよ、という話でした。

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 私個人の経験としては、昨年、ともいきの杉という、近くの木で家を建てる事業をしているネットワークのメンバーと深くお話しする機会がありました。

 私はそれ以前にも、もちろん、林業が絶望的な状況にある、ということは重々承知していました。

 しかし、そこでは、広く普及させるためには、「軽く訴えないと無理だ」
「このネットワークはストイックすぎる」と私はまあ、主張していたわけです。

 (一晩、ずいぶん話していましたが)

 そこで、私が知ったのは、そのネットワークのメンバーの方々の強固な意志でした。

 絶望的な状況にまっすぐ向いて、それこそ腹をくくって、リスクを負って、立ち向かっている。
 そんな、言葉で表現するような安っぽいもんじゃなくて、その強固たる意志を見ました。

 とにかく、そこで、「どんな方法で発信、啓発するにしろ、根底にこの覚悟がなければ、必ずどこかで道を誤る」
ということを学んだというか、確信しました。

 木材は世界中で生産されているので、国際価格というのはあります。
いろいろな原因があって、これは絶望的に安い。という状況にあることをまず認識せよ。

 そして、その中でなお、林業でメシを食っていこうとするとはどういうことなのか?
(今はそんな人、ほんとに少ないのですが・・)
そんな中でさえ、育林もする(切りっぱなしでないということ。近年、国内でも増加している)ということはどういうことなのか?
 ということを知りました。

  そのどうしようもない現実を真っ向から見て目をそらすな。

~環境が大事だから、森を守ろう!~

などというフレーズを言うのはいいが、その前提に、そのどうしようもない、この現実を見ているか。厳しい現実から目を離していないか?

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佐久間さんはある講演の後、多くの人が「暗くなる」という感想を持つ中で、それまで農業関係でいろいろな運動をしてきて、しかし、いろいろな情報があって、迷っていたという人は、
「私すっきりしました」
と語った、という話をしていました。

その気持ちはわかる気がします。
しっかりと厳しい現実をみつめぬいた人は強い。
その先、幾度となくいやな現実をみる機会にあっても、どっしり構えていられる。
そういう現実だとわかっているから。
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by taiji_nakao | 2005-02-27 00:49 | 考え事
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