2007年 07月 22日
今、豊中市に住んでいる。今日、そろそろ菜切り包丁の切れ味が悪くなったのと、さびてしょうがないので、買ったお店に行った。
包丁を研いでくれる、という話だったから。この店のあばあちゃんはいい人で、商売人なのだが、その息子さん(といっても50前後)は余りやる気がない感じ。そして、昨日当たったのは息子さん。包丁研いでいただきたいのですが、と言ったら、 「研ぐところに出すのがこないだだったから、時間かかるよ」 「どのくらいですか?」 「水、木に来たから、時間かかるよ」 「今出すと、渡すのが水か木になるということですか」 「いや、いつになるかはわからないよ。毎回違うから。どのくらいかかるかわからないよ」 ニュアンスが伝わりにくいが、要は何を聞いても「私にはわからない。とにかく時間がかかる」の一点張り。だんだん腹が立ってきて、やる気ないな、とつぶやいて去る。ちょっと、大人気なかった。 それで、今日。庄内のTSUTAYAにCDを返す用があって、その近くに包丁を研いでくれる店があったから、そこに行ってみることにする。 包丁とTSUTAYAのケースがかばんの中に入っている。 ポストに入れるとき、包丁を間違えて入れないかと心配になる。これは、橋の上で帽子を持って、離したらどうなるだろう?と思えて、離したくてしょうがなくなるのに似ていた。 包丁を入れたら、一種の脅迫になりそうだ。 ただでさえ、包丁を持ち歩くのは怪しいと思われる時代だ。しかし、菜切り包丁で人は刺せないようなあ、どちらかといえば切らなきゃダメだな、などと考えて、ちょっと気持ち悪くなる。 路地を入ったところをしばしうろうろして、ようやく見つける。 「かさ修理、包丁・ハサミ研ぎ」の看板。これだ。 玄関はいたって普通の家。御用の方はピンポンを。とあるけれど、すぐそこの部屋からテレビの音が漏れていて、人の気配がする。 「すみません」 「は~い」 「あの、包丁を研いでもらいたいのですが」 「あのね、お父さん死んじゃったから、研げないです。」 「はあ」 「死んじゃったから、包丁はとげへんのです。 (*語尾は怪しい) すみませんねえ」 なんとも豊中的、と思った。 豊中はなんだか、庶民的というか、昔の感じが残っていて、個人商店も多い。ちょっと路地に入ると、舗装されていない道も多い。まあ、一面ですが、けっこう好きです。20年以上変わってないだろう銭湯とか。 ■
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by taiji_nakao
| 2007-07-22 13:12
| にっき
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